「音楽家の名言2」と一緒に購入しました。2冊とも美しいお花の表紙で、中の演奏家達の名言にも心打たれます。音楽を続けて行く方や、コンサートのプレゼントに“枯れない花束”として最適だと思います。中古で申し込みましたが、廉価なのに新品同様でした!
この曲の魅力を余すところなく伝える好演奏。二人の息もぴったりと合っている。何よりも、二人から作り出された音の軽快感がすばらしい。 録音的には少々古くなったが、そんなことは全く気にならない。暖かみのある有機的な音が心を和ませる。
ピアニストとしてだけでなく、指揮者としても活躍しているアシュケナージの両方を味わえるお得なCDです。奇を衒わないスタンダードな演奏なのでどなたでも安心して聴けると思います。 ただ、モーツアルトのピアノ協奏曲の本当のすばらしさは20番以降で発揮されております。それは、19番を作曲した時と20番を作曲した時の間にモーツアルトの人生観、というか思想に劇的な変化があったからと言われています。解説にも20番以降の協奏曲があるからモーツアルトの協奏曲は現在も高く評価されていると書かれておりました。確かに19番以前にもイイなーと思う曲はいくつかあります(14番や15番)。でも、番号が1桁台の協奏曲はどちらかというと正直、ちょっと眠くなります。それはこの CDだからなのではなくモーツアルトのその頃の協奏曲がそういう性質だからだと思います。ロココ時代の人達にとってはそれがすばらしかったのだと思います。 本当にモーツアルトが好きな人は、セットで全曲購入されればいいと思いますが、それ以外の方は、20番以降をバラで(2曲ずつ1枚にまとめられているのがあります。)買われるのも1つの手かもしれません。その意味で☆4つにしております。20番以降は言うまでもなく☆5つの評価です。
モーツァルトは交響曲もピアノ協奏曲もピアノ曲他も、幼少時から作曲を手掛け、曲数も多いが、
どれも、初期曲から後期曲まで、エッセンスは一貫しており、どの曲を聴いても大変楽しい。
ピアノ協奏曲は、第1番の第1楽章から、大変楽しい主題で幕を開ける。
また、収録されているロンドK382の楽しさは格別で、この魅力ある主題は、一度聴くと絶対に忘れない。
指揮とピアノの両方を担当するアシュケナージのピアノの音の美しさは格別だ。
自らピアノを演奏する方は感じると思うが、モーツァルトのピアノ曲は、一見取り組みやすい様に見えて、
実は、一生をかけても納得のゆく演奏が出来ないくらいの、とてつもない奥深さがある。
テクニック以外の面も、いくつものハードルが立ちはだかる。
アシュケナージのピアノは、こんないくつものハードルは、楽々クリアし、粒の揃った、珠玉の音を奏でる。
モーツァルト弾きのピアニストは多いが、レパートリーの広いアシュケナージが、彼ら彼女らに肩を並べる。
しいて言えば、アシュケナージのそれは、ロマンティックなモーツァルトだ。
ピアノだけではなく、アシュケナージの指揮もロマンティクだ。
これは、ベームなどのモーツァルトを得意とする大演奏家とは、少し趣を異にする。
アシュケナージのモーツァルト後期ピアノ協奏曲のいくつかは、バラ売りもされている。
しかし、この全集は、それらも包括的で、非常にお買い得だと言える。
本全集があれば、当分は暇を持て余す事は無い。
フー・ツォンの『夜想曲』は憤怒と諦観の振幅が激しい怖ろしい演奏だ。
ポランスキーの映画『戦場のピアニスト』で使われた嬰ハ短調の遺作(20番)など、フー・ツォンで聴かなければ、その真価はわからないとさえ思う。両親を文革で失ったらしい、そしてその後の亡命生活が、彼にこのような演奏をさせるのか。異国の地で生きざるを得ないピアニストの人生は、どこかショパンの人生ともオーバーラップする。
フー・ツォンの国内盤が手に入らなくなって、嬰ハ短調は聴けなくなってしまっている。普段はおっとりとしたシアワセな生活を送ってこられたらしい遠山慶子の、おっとりそのままの全集盤で我慢しているが、この曲のみは聴くに耐えない。痛ましいフー盤を思い出してしまうのだ。遠山のは別に悪い演奏ではないのだが。
フーの国内盤全集の復活を切に望みたい。
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