大変面白い書籍となっております。ただ、連載を読まれていた方には、「サービス」不足かもしれません。 1点興醒めだったのが、「左卜全」に「ひだちとぜん」とルビが振ってあった箇所。家元の発言内だったので、敢えて家元がその様に発音した可能性も無くはないでしょうが、その場合は脚注等が必要でしょう。 植木等さんのご葬儀の際、新聞紙上での芸能仲間のコメントで植木さんを「植木やん」「植木ヤン」と呼んでいるものが多数見られ、おそらく芸能部のデスククラスが植木さんのニックネーム「植木屋」を知らない世代となったのだなあ、との感慨を感じたことがありますが、それに似た寂しさを感じました。 家元の発言内ですし、是非再販に持ち込んで訂正版の出版にこぎつけたいので、初版本の購入をどうぞよろしく!!
落語ファン倶楽部の立川談志特集号! 談志ファンだけではなく落語ファンにも 必読の特集号です。 秘蔵写真や立川流の面々のインタビューも記載で 楽しい本です。 編集長の高田文夫先生も(2012.05.12現在) 病気療養中の為、 今後の落語ファン倶楽部の岐路に立った号かもしれません。 必読です。
私は立川談志のファンだ。だから買ってしまった・・・。前作の”遺稿”がラストだと思ってそっちも買った。 もしかしてまた出るのかもしれない。まぁ、また買ってしまうだろう。手塚治虫のネオファウストも未完だった。 太宰治のグッドバイも未完。立川談志の最後の作品も未完。立川談志一筋縄にはいかない。わかってるつもりだったが また突き放された感じだ。”狂気ありて”まさに代名詞。
「みどりの窓口」はなんど聞いても、おかしくてたまりません。
そして、毎回感心させられます。
サゲへのもって行きかたも絶妙です。
「しじみ売り」は、このシリーズの中では唯一の人情噺です。
師の演じ方の奥深さを感じる噺でもあります。
古典、新作とりまぜて、非常に芸域の広さを感じさせるシリーズですね。
さらに、続編を期待しています。
本書のキーワードは"つながり"、"関係"だそうです。
社会とのつながり、歴史という大河の中の自分。その橋渡しをするのが仕事、という
著者のポリシーを基盤に、有名人や小説家の名言を引用して、働くときに大切なことを説くエッセイ。
正直特に独創的なことは書かれていないですが、説教くさくも押しつけがましくもなく
心に"すとん"と落ちてきて、いつもは意識していない大切なことを思い出させてくれる本です。
第1作目である前作に感銘を受け、本書も購入しました。順不同でどこからも読めます。
最近の、定職に就かない若者の増加や失業率の上昇を受けているのか(笑)
こういった、「働くこと」についてのエッセイが増えた気がします。
3章("自分の価値観を知る")、7章("迷う力、決める力")に特に共感できました。
特に好きな言葉は、以下でしょうか。
3章
――『人間は、結局、ここだけは死んでもゆずれないぞ、という線を守っていくしかないんだ。
その、ここだけはゆずれないぞ、という線を、いいかえれば、自分の生き方の軸を、
なるべく早く造れるといいんだがなァ。
(以下略) 色川武大『うらおもて人生録』より p52』
7章
――『道に迷うことは道を知ることだ。(スワヒリ語のことわざ) p104』
――『やり方は3つしかない。正しいやり方。間違ったやり方。おれのやり方だ。
マーティン・スコセッシ『カジノ』より p113』
|