ヤン・ガルバレクの深いサックスの音をきくと、どうしても北欧の厳しい自然を連想してしまう。崖に立ち、氷山に向かっているような…でも実際はそんな陳腐な事じゃなくて、何か普遍的なものを探り、志向する音楽に違いない。アメリカのジャズにはエンターテインメントの伝統、闘争の歴史がある。そこへいくと北欧のジャズから出発したアーティストたちには、純粋な音の旅を通して自然の原理を探って行くような、浮世ばなれして飄々とした感じがある。だからガルバレクとヒリヤードの顔合わせは、ファンにとっては意外というより至極納得のいくものだった。完璧なハーモニーがつくるドローンとサックスの響きが、喜怒哀楽を越えた涙を誘う。
息子がトロンボーンを吹いているので、何の気なしに買い求めました。聴いてビックリ、トロンボーンが本当は美しい音色を奏でる楽器だったことを、はじめて知りました。吹奏楽、オーケストラ、ジャズ、いろいろ聴きましたが、トロンボーンという楽器を再認識するにはもってこいの一枚です。ピアニストの奥様との息もピッタリです。本当によいですから、是非お聞きください。
ブックレットにはカウンターテナーの歴史的経緯から出演者の 簡単なプロフィールまで、比較的詳細にまとめられていて、初 めての方にはとてもわかりやすいと思います。 何よりもお薦めなのはいろいろな演奏者の録音が入っているこ とで、カウンターテナーの発声の違いというか、色の違いがよ くわかることです。これでお気に入りのアーティストを見つけ てCDを探すのもいいかも知れません。 テノールとの二重唱や、テノールの歌ったカウンターの曲など も入っており、その辺りも興味深いところ。個人的にはアサワ が入っていないのが惜しいです。アサワは別に買いましょう。
「中世ルネサンス音楽への招待状」・・・
ケースを開いて取り出したこのCDを、そっとトレイに乗せて再生ボタンを「ぽちっ」と押すと・・・トレイが静かに引き込まれ、やがて前後左右に置かれた4組のスピーカーからそおっと穏やかな「音」が流れ出します・・・・
・・・・私の小さなリスニングルームに、ヨーロッパの教会の広い空間がやって来てくれるんです・・・・・
・・・・静かで・・・ 穏やかで・・・ 「心の浄化・やすらぎを音楽で」って、中世ヨーロッパのキリスト教文化の一端なのでしょうか・・・・
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