ブラジルの魂というタイトルから想像すると,サンバのようににぎやかなCDと思いきや,殆どが静かで暗い曲でした。兄弟のオリジナル作曲も多く取り入れ構成されています。良くも悪くもいつもと変わらぬ彼らの世界です。
まさに既存の音楽範疇におさまらないジャンルレスのアルバムです。録音音質がいいのでギターのクリアーな音色が楽しめます。
タンゴ組曲のようには熱く演じるところがないこのCDは,暗くなってから一人静かにくつろぐにはいいでしょう。騒音じみたテレビを消して,真っ暗な部屋の中で聴くのがいいと思います。
心に不安な何かがあるときに聴くとより一層落ち着かなくなりぐっと落ち込めます。余裕のあるときに聴くと何かが悟れそうです。
母さんのショーロとブラジル組曲は必聴です。
多角的なアサドが聴けます。6〜7枚持っているアサドのCDの中ではベスト3でしょうか。
ヨーヨーは言うまでもなく評価は高いのですが,私にはどうも面白みがありません。3枚ほど有名なCDを買いましたが,どれも2度ほどしか聴いていません。このアルバムも同様です。
上手い下手でなく,面白くないというか楽しくないというか。そんな感じです。
二人の音のそろい方、録音レベルとそのエコーバランスの良さ、演奏の確かさ、どれをとっても名盤中の名盤と言えます。
特に、最初のピアソラはギタータンゴの名曲の1つですが、この演奏は聴いたこともある方も多いはず。NHKなどでもしばしばバックに取り上げられています。
Guitar2重奏では、他にAbrew兄弟も名演で知られていますが、日本盤発売は残念ながらありません。
タンゴもヨーヨー・マもまともに聞いたことはなかったのだが、なんとなくこのCDを聞いて ぶっとびました。タンゴというのはこんなにカッコよかったのか? ものすごい緊張感のある音楽なのですね。 BGMにならず聞き込んでしまいました。 なにも知らなかったのでいろいろと調べてあのアコーディオンみたいなのはバンド・ネオンという楽器だとか、ピアソラという人がタンゴを変えたとか、いろいろと勉強になりました。 ヨーヨーマはピアソラが亡くなってしまったので共演できなかったことが残念なようですが、過去の録音を使ってこのCDでは「共演」してしまっています。 ヨーヨー・マという人はテレビで見ましたがきさくで人間的にもとても好感が持てる人だったので、きっとそういう人間性も音楽に反映されているのでしょう。 いい買い物でした。
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