収録されている楽曲は古いものは1977年、新しくても1983年と30年近く前に発表されたものですが、全く時代を感じさせない秀逸な曲ばかり。しかもリマスタリングの仕上がりは100点と言えるでしょう。アナログ盤で聴いていた時の解放感と、デジタルのノイズの無いクリアな音色が同時に楽しめます。欲を言えば、この時代の後に芳野藤丸が参加したグループAB'Sの楽曲、そしてSHOGUN再結成時の楽曲なども含まれていたら、ライフタイムベストといえるものになったかもしれません。満足の1枚です。
ワーナー時代の音源でアルバム未収録だった「生きる歓び(沢田知可子&KATSUMI)」、「白夜のように」を含むシングル全曲を収録したベスト。
きっと学生時代は2人とも毎日が楽しくて弾けていたんでしょうね。
恋人に成長して、きっと結婚へと夢が広がったに違いありません。
ところが、突然、愛する人がこの世を去ってしまい、ただ呆然と虚脱感がつずき、さぞや辛かったでしょうね。
幾年もの時が流れてようやくやっと心の整理がつき、素直に「会いたい」ッて言えるようになり、少しふっ切れた感じもします。
ゆっくり、流れるような曲や詩からこんな気持ちの映像が容易に浮かんできます。
全ては、作詞作曲、歌唱力とも、実力抜群だからなんですね。
悲しいけれど、彼女の歌声に癒やされてしまうほどイイ曲ですよねぇ・・
季語が上手く散りばめられていて、滑らかに夏と海の雰囲気が心の中に漂ってくるアルバム。
今でも夏に聞いています。
テレサのキャリアのピークは、彼女が「つぐない」「愛人」「時の流れに身をまかせ」を続けざまに大ヒットさせた84年〜86年であることは多くの人が認めるだろう。本作は、その真只中・85年12月15日にNHKホールで行われた日本での最初で最後の本格的コンサート「ONE AND ONLY」を完全収録した作品である。有田芳生氏の本「私の家は山の向こう」でウェディング・ドレスを着た写真とともに彼女の絶頂期の名コンサートとして紹介されていたのを覚えている人も多いだろう。日本でのライヴは他にもあるのだが、最も充実しているのはやはりこの公演である。アコーディオンに小林靖宏、サックスにJake Conceptionを起用し、キーボード2人、マンドリン2人、女性コーラス3人にベース、ドラムス等のリズム陣、そして芳野藤丸がサウンド・プロデューサー、編曲、ギターを担当するバックの演奏の味わいは実に豊穣である。そしてテレサの絶好調の歌唱の素晴らしさは言うまでもない。同公演のDVDもあるが、収録時間は54分。本作は2ディスク合計で109分。この公演の全貌は本作でしか把握できない。DVDで未収録の曲では軽快かつ迫力充分の「浪花節だよ人生は」、曲の途中で日本語と中国語をスイッチする「北国の春」、中国語の佳曲「海韻」等、DVDより2曲多い英語の曲が聞き逃せない。そして、上の曲目表には出ていないが、香港等から駆けつけた人のために中国語の歌を手短にではあるが4曲独唱するリクエスト・コーナーがある。もっとも、途中で歌詞を間違えたり、忘れて最後まで歌えない曲もあるが、ファンを大切にする彼女の人柄に魅せられる。NHKホールのような会場で本作ほど歌手と聴衆の距離を感じさせないライヴは稀有であり、テレサ・ファンには必携の作品である。リマスターした音質も良好。
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