マリア・カラスの名演集。以下は収録データの概要。
◆ヴェルディ:歌劇『椿姫』全曲
ヴィオレッタ・ヴァレリー:マリア・カラス アルフレード・ジェルモン:ジュゼッペ・ディ・ステーファノ ジョルジョ・ジェルモン:エットーレ・バスティアニーニ フローラ・ベルヴォワ:シルヴァーナ・ザノッリ アニーナ:ルイザ・マンデッリ ガストーネ:ジュゼッペ・ザンピエリ ドゥーフォル男爵:アルトゥーロ・ラ・ポルタ ドビニィー侯爵:アントニオ・ゼルビーニ グレンヴィル博士:シルヴィオ・マイオニカ ジュゼッペ:フランコ・リッチャルディ ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団 カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
録音時期:1955年 録音場所:ミラノ、スカラ座 録音方式:モノラル(ライヴ)
→CDではベスト・オブ・オペラ 【メンブラン10CDセット】によるスーパー廉価の購入も可能。
→→マリア・カラスについてはマリア・カラス―ひとりの女の生涯を、ジュゼッペ・ディ・ステーファノについてはわが敵 マリア・カラスを参照。
クラシックにはそんなに詳しくないけど、いい曲を楽しみたいという人に最適です。このようなオムニバス版のクラシックのCDは今までなかったような気がします。僕は、旅先にこのCDを持っていき、散歩しながら聴いています。
600ページ近い大冊である。カラスの全期にわたる舞台写真も充実していて、情報の豊富さと相俟ち、伝記ものの本としては申し分ない。カラスの音楽的信念や、公私を巡る毀誉褒貶が著者の沈着な筆致で紹介される。海の物とも山の者とも分からない、しかし恐ろしいほどの光彩を放つ若き日のカラスは順風満帆ではなく、かつてない新しいものに対する抵抗への常で、数々の煮え湯、冷や水にこと欠かない。 1955年の「椿姫」スカラ座公演でわれわれには頂点にたどり着いた感のあるカラスの存在が、実は聴衆の50%がアンチ カラスで敵対していたという指揮者ジュリーニの言を聞いて耳目を疑ったが、その経緯などはこの著作を読むと頷かされる。
カラスを良く知る監督が描いた、全くのファンタジーである。 オペラというのは虚構の世界、この映画も全くの創作であって、真実ではない。しかし、その虚構に携わる人たちの息吹は本物である。 常に最高の演奏を追い求めたカラス、映画の中で彼女と一緒に「最高の作品」を作ろうと懸命に働くスタッフ、共演者。そして常にリアリティを求めるゼッフィレッリ監督自身の態度からそれが伝わってくる。 映画館で、観終わったあと、不思議な感慨に包まれた。 本当にカラスが「カルメン」の映画を撮っていたなら、それはどんなものだったのだろうか、と。そのフィルムは、あるいはこの世のどこかに存在するのではないか、と。 虚構の世界に真実の命を生きた「マリア・カラス」という存在の大きさを改めて考えさせられた。
今まではオペラのオムニバス版を好んで聴いてましたが、思い切ってこのCDを購入しました。 さすがはマリア・カラスです。 恵まれた才能がスキャンダラスな人生を歌いこなしているような魂のオペラがここにあります。 オペラには魂がこもっているものですが、マリア・カラスはまた一味何かが違ってました。
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