私は普段、漫画はあまり読まないのですが、そういう人にとっても、とても読みやすい内容です。文字の本を読むように丁寧に一言一言読んでいくと、けっこうホロリとするところも‥。北海道出身の漫画家が想い出を描いたものと、北海道を舞台にしたストーリーものが混在しているのですが、それも、あまり違和感がなく、総体として、とても“北海道らしい”感じを醸し出しています。北海道第2弾に期待して星5つです。 同時にマガジンハウスから発売された『コミックふるさと 福岡』も購入したのですが、そちらは、すごく“福岡らしい”感じ。このシリーズが次々と出れば、ガイドブック以上に、その土地を深く理解する一助になると思いました。
マンガ業界の非道い話を、ありのままに、いや、非道い方向にエスカレート させ内容が全12話。ギャグマンガにしては、人によっておもしろいと感じる 話はマチマチな気がするし、オチもないような作品もあったりするのが気に なりますが、どれも実在のモデルがいるらしい。 通な人は、そのモデルが誰かを考察してみるのもいいかも。 絵は人を選ぶと思いますが、ここまでたどり着いている人なら特に問題は ないかと。
オチの無いブラックな笑いが素晴らしい。この絵柄だからなんとか読めるしまだまだ大丈夫。
p74-75の新体操会社が元より可愛くてツボでした。エヴァはやらないんですか?
(と書いたらp39でやってました。)
プロットなど意に介せず、とにかく世界の過剰化と単純化をなしとげんとする実験マンガシリーズだ。 近年のカスミ伝に比べれば、まだまだ夾雑物の多い表現だが、むしろそこが(絵の質ともあいまって)可愛らしいところでもある。 その特質としては、ギャグ表現を(マンガが描かれ物であることを逆手にとって)より単純で平面的で手法的に表しているところである。だが作者の手抜きさえ利用する、作品成立の背景をえぐり取るやり方で、むしろマンガという描かれ物の現実を豊かにしようとしている、そういう面もあるのだ。 それはつまり、作品という物の特質を一本化して、それをより先鋭的に突き詰めると言えば分かりやすいだろうか。 小難しいことを書いたが、とにかく読んで、この「方針」としてのマンガ世界を知って欲しい。
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