☆J・ディーン主演作『理由なき反抗』やイエス・キリストの生涯を描いた『キング・オブ・キングス』等々で有名な鬼才ニコラス・レイ監督による歴史スペクタクル。N・レイ監督はハッタリ重視の大風呂敷な作風で知られているが、本作はその決定版。舞台は1900年の清朝時代。山東省に蜂起した義和団は清国に進出した西欧勢力とキリスト教徒を本土から追放しようと勢力を増し、そのために北京城を外国人たちに不安は高まる。この頃ルイス少佐(チャールトン・ヘストン)の米海兵隊が北京城に来た。秘密に包まれた柴禁城の奥で、清朝の西太后(フローラ・ロブソン)は、コレを機に義勇団の力を利用して外国勢力を一挙に国外へ追放する事を決め、一団を陰で後援する事にした。ルイスはロバートソン卿(デヴィッド・ニーヴン)の主催する舞踏会でロシア男爵未亡人ナタリー(エヴァ・ガードナー)に会い、一目で二人は互いに強く惹かれる。しかし、ロシアに帰らねばならないナタリーが旅支度している時に、状勢が急変した。ドイツ公使が路上で義和団たちに殺されたのである。この現場を偶然ホテルから見た少佐はその指揮官端郡王を西太后に報告し強く抗議したが、逆に彼女は各国外交団の北京城退去を警告した。この日、義和団の外国人局住地に対する攻撃が開始され、ナタリーも籠城を余儀なくされた。11ヶ国の外国人たちは一体となって防衛。連合軍はわずか500名たらずの兵力によって女性や子供を守備しながら、欧米や日本軍からなる救援部隊が到着するまでの苛烈な55日間の籠城戦が始まる!。約155分に及ぶ長丁場で、この手のスペクタクル映画にありがちな物量作戦が大味に展開されるのは歴史劇ならではの性格上やむを得ないが、 膨大なエキストラを結集させたダイナミックな戦闘描写の迫力には仰天させられる☆。
1900年におきた義和団事件を扱った映画。
主にアメリカ軍人とイギリス領事の視点で物語りは進み、彼らの苦悩が描かれている。
義和団の大挙して押し寄せるイメージ(これに残虐性と陰湿さもプラスされる)と
各国列強の整然と隊列を乱さずスマートなイメージの対比が印象的。
列強側の人間が感じた「なぜ故郷でもない場所で戦闘をしているのか。なぜ北京にいるのか」
という根本的な疑問は、身の危険を感じなければ浮かんでこない。
また、そのような疑問を感じながらも、列強各国の清における利益云々などの
駆け引きによって「撤退」という選択肢を隅においやる。
そのような列強の思惑によって、中国に住んでいる現地の人々の生活がどのようになるのかは
主として描かれていない。
現地人ではなく、外国人居留民やアメリカ軍人と現地の中国人との間に生まれた少女がアクセ
ントとして挿入されるのみである。
この映画は1963年に制作されているが、この映画制作と前後してアメリカはベトナム戦争
に突入する。
異国の地に出兵することとは一体何なのか。何のために出兵するのか。
この映画は、異国の地に関与する「先進国」の視点が如実に描かれているように感じた。
余談だが、清の皇太子が俗に言う中国人っぽくないので、序盤はずいぶんと混乱させられた。
1963年制作。
日本の60年代のフォーク・ブームは外国の曲のコピーから始まりました。当時、我が国でもピーター・ポールアンドマリーと同様の人気があったのが、ブラザース・フォアでした。
ギター伴奏にのせての男声4人によるコーラスは、グループを作りやすいせいか、当時フォークグループの雛型のようになったのも理解できます。
ブラザース・フォアのヒット曲は沢山ありますが、列挙しますと、「グリーンフィールズ」「遥かなるアラモ」「500マイル」「七つの水仙」「花はどこへ行った」「さらばジャマイカ」などが上げられます。どれも日本のフォークグループにカバーされた曲ばかりですので、当時のフォークシーンを辿る上ではずせない曲だと思いますばかりですね。
「トライ・トゥ・リメンバー」を聴いていますと、彼らのハーモニーの美しさは、今でも十分鑑賞に値する歌唱ですね。4人のシンプルなコード進行を伴ったハーモニーの中に、温かさや懐かしさが全て込められています。
「グリーンスリーヴズ」のように、昔から歌われてきた曲も彼らのハーモニーのお蔭でその良さが再認識されたのだと思っています。
ジュディ・コリンズやジョニ・ミッチエルの名唱が思い出される「青春の光と影」も男声4人のハーモニーで聴くとまた違った趣が感じられます。
温故知新といいますか、確かにブラザース・フォアの演奏スタイルは古くなりましたが、味わいは今でも十分感じ取ることができます。
昔懐かしい曲を久しぶりに聴くとまた違った魅力を発見できますね。
1960年代の日本のフォーク・ブームは外国曲のコピーから始まりました。当時、我が国でもピーター・ポールアンドマリーと同様に人気があったのが、ブラザース・フォアでした。
ギター伴奏にのせて、男声4人によるコーラスは、比較的簡単なハーモニーで歌えることもあり、当時のフォークグループの雛型になったのも理解できます。
ブラザース・フォアのヒット曲は沢山ありますが、列挙しますと、このCDに収められている「グリーンフィールズ」「遥かなるアラモ」「七つの水仙」「さらばジャマイカ」「花はどこへ行った」「500マイル」などが上げられます。どれも日本のフォークグループにカバーされた曲ばかりですので、当時のフォークシーンを語る上ではずせない曲ばかりですね。
「トライ・トゥ・リメンバー」のハーモニーの美しさは、今でも十分鑑賞に値します。シンプルなコード進行で彩られた4人のハーモニーの中に、温かさや懐かしさが込められています。
「グリーンスリーヴズ」のように、昔から歌われてきた曲も美しい和声のお蔭でその良さが再認識されたと思っています。
ジュディ・コリンズやジョニ・ミッチエルの名唱が思い出される「青春の光と影」も男声4人のハーモニーで聴くとまた違った哀愁が感じられます。
確かにブラザース・フォアの演奏スタイルは古くなりましたが、味わいは今でも十分感じ取ることができます。
昔懐かしい曲を久しぶりに聴くとまた違った魅力を発見できます。
北清事変で名をあげた元陸軍大将・柴五郎の少年時代の聞き書きである。 柴は会津藩士の子である。戊辰戦争で会津城が官軍の攻撃を受けて落城した際にはわずか10歳。母や祖母等は自死し、生き残った父や兄達と半ば流刑地のような津軽の地で餓死線上の日々を過ごす。紹介する人あって東京へ出るも、下男として扱き使われる。学費の要らない陸軍幼年学校に入り士官学校を入るところでこの書は終わっている。 勝者から描かれがちな維新史を敗者から記録しているところに本書の価値がある。何度も屈辱を味あわされながらプライドを保ち成長する少年とそれを支える大人達の姿勢に涙を禁じえない。是非読んでいただきたい。
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